「取り急ぎ」は失礼?目上の人にも使える?

できるだけ早く、報告・連絡をしなければならないときに「取り急ぎ」という言葉を使いますが、目上の人に対して使っても良いのか迷ったことはありませんか?使い方によっては相手に失礼にあたったり、相手が不快に感じてしまうこともあります。「取り急ぎ」の意味や注意ポイント、言い換え表現について解説します。

 

「取り急ぎ」の意味

取り急ぎ(とりいそぎ)とは「とりあえず、急いで」という意味です。十分な対応が現段階ではできないけれど、急いで用件を相手に伝えたい、そのようなときに使用する言葉です。一般的に締めの言葉として使われています。

「取り急ぎ ご連絡まで」や「取り急ぎ ご報告まで」と省略して伝えることもありますが、状況や相手との関係性によっては好ましくない表現になり失礼になることもあります。「取り急ぎ ご連絡いたします」や「取り急ぎ ご報告のみで失礼いたします」と、敬語で伝えるようにしましょう。

 

「取り急ぎ」を使うときの注意点

「取り急ぎ」を使うときの注意点を確認していきましょう。

1: 数日後の返事には使わない
2: 急ぎの用件のみを連絡する
3: あらためて詳細を連絡する
4: お礼やお詫びには使わない
5: 取引先や目上の人にはなるべく使わない

 

1: 数日後の返事には使わない

緊急の連絡があるときに「取り急ぎ」を使うため、2~3日経過したあとの返事の場合は使わないようにしましょう。何日も経過してから「取り急ぎ」と連絡をもらっても、急いで連絡をしていると感じにくく、相手に違和感や不信感を与えてしまう可能性があります。

 

2: 急ぎの用件のみを連絡する

「取り急ぎ」を使うときは、伝えたい急ぎの用件のみを連絡します。そのほかの内容は入れないようにしましょう。急ぎの用件のほかにも伝えたいことがある場合は、「〇〇〇につきましては追ってご連絡いたします」として別で連絡する旨を伝えましょう。

 

3: あらためて詳細を連絡する

「取り急ぎ」という言葉を用いて要件を伝える場合、情報の一部を先に伝えるニュアンスを含むため、より詳細な内容などを丁寧にあらためて連絡する必要があります。

急ぎで進捗状況や途中報告、結論や概要のみの連絡だけでは、フォロー不足と受け取られてしまう可能性があります。詳細の連絡を怠ることで、相手を困惑させてしまい信頼の損失にもつながりかねません。できる限り日を空けずに、経緯や進捗、今後の対応など丁寧な連絡を心がけましょう。

 

4: お礼やお詫びには使わない

取り急ぎは「とりあえず、急いで」という意味で、十分な対応が現段階ではできないけれど、急いで用件を相手に伝えたい、そのようなときに使用する言葉です。そのため、お礼やお詫びに「取り急ぎ」を使用するのは好ましくありません。

敬語で「取り急ぎ お礼申し上げます」や「取り急ぎ お詫び申し上げます」など敬語で伝えても、とりあえず急いでお礼する、とりあえず急いでお詫びすると受け取られてしまう可能性があり、後日あらためてお礼やお詫びの連絡をしても “ 適当に済まされて失礼 ” という印象を与えてしまう恐れがあります。 お礼やお詫びには「取り急ぎ」は使わないようにしましょう。

 

5: 取引先や目上の人にはなるべく使わない

敬語で「取り急ぎ ご連絡いたします」や「取り急ぎ ご報告のみで失礼いたします」と伝えても “ 対応が不十分で適当 ” と、場合によっては不快に感じさせてしまう可能性もあります。

目上の人には「取り急ぎ」の言い換え表現の「まずは」や「一旦」、「略儀ながら」などを使うことをおすすめします。「まずは」や「一旦」、「略儀ながら」はそれぞれニュアンスが異なるため、状況に応じた使い分けをしましょう。

● 言い換え 一例

□ 以上、ご報告申し上げます。
□ ○○○のご連絡のみで失礼いたします。
□ まずは ご連絡のみにて失礼いたします。
□ 一旦 書類のみ送付いたします。
□ まずは ご連絡のみにて恐縮ではございますが、再度ご連絡差し上げます。
□ まずは ご連絡のみにて失礼いたします。○○○が決まりしだい、あらためてご連絡いたします。
□ 一旦、○○○のご連絡のみで失礼いたします。△△△の内容につきましては、あらためてご連絡差し上げます。

 

「取り急ぎ」の意味や注意ポイント、言い換え表現を解説しました。できるだけ早く報告・連絡しなければならない場面で使う言葉ですが、緊急の用件があるときでも、相手の立場になって言葉を選ぶことが重要です。
さまざまな言い換え表現がありますので、相手との関係性や距離感を把握し、最適な表現を使い分けるようにしましょう。