会話や電話対応で覚えておきたい!クッション言葉とは?

ビジネスシーンにおいて、さまざまな人とのコミュニケーションで役立つ「クッション言葉」ついて解説します。

 

1: クッション言葉とは

クッション言葉とは、会話の際に相手に対して、会話の前置きとして使われる言葉のことです。 前置きなしで本題をストレートに伝えてしまうと、きつい印象や不快感を与えてしまう恐れがあることを、「恐れ入りますが」「お手数ですが」などのクッション言葉を使うことで、相手に伝わる言葉の印象を和らげる効果があります。

言いにくいことを伝える前に、相手に失礼にならないように、まさにクッションのように言葉の衝撃を和らげて本題を伝えることができます。またクッション言葉によって、相手はこちらの気遣いを感じたり、話を聞く心の準備をすることもできます。

お客さまや社内でのコミュニケーションでお声がけするとき、電話対応やメールやチャットの際にも、クッション言葉は多くのビジネスシーンで広く使われています。

 

2: クッション言葉 一覧・例文

クッション言葉は、さまざまな場面で使われますが、場面ごとに最適な例を例文とともにご紹介します。

● 2-1: 依頼をするとき
● 2-2: 質問をするとき
● 2-3: 改善・修正をお願いしたいとき
● 2-4: 断る・要望に応えられないとき
● 2-5: 反論をするとき
● 2-6: サポートを申し出るとき

 

● 2-1: 依頼をするとき

なにかを依頼するときは、相手を気遣う気持ちをクッション言葉にして伝えます。相手が多忙である可能性や、依頼内容が負担になるかもしれないことを想定したクッション言葉を使うことで、より丁寧な印象になります。依頼をする場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 依頼をするとき クッション言葉一覧 〉

□ 恐れ入りますが / 大変 恐れ入りますが
□ 大変 恐縮ですが / 大変 申し訳ございませんが
□ お忙しい中 恐縮ですが / お忙しいところ恐縮ですが
□ お忙しいところ 申し訳ございませんが
□ ご多忙とは存じますが / ご多忙中とは存じますが / 御多忙と存じますが
□ お手すきの際に / お手数(ご面倒)をおかけいたしますが
□ ご足労をおかけいたしますが
□ ご都合がよろしければ / もし よろしければ / もし 可能であれば
□ もし 差し支えなければ / もし そちらがご面倒でなければ

 

依頼したいことを伝える前にクッション言葉を使うことで、相手の状況を慮っていることを伝えられます。
たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: 依頼をするとき クッション言葉 〉
– お忙しいところ恐縮ですが、〇〇の対応をお願いしてもよろしいでしょうか。
– こちらの都合で恐れ入りますが、○日にご返答いただけますでしょうか。
– お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

 

● 2-2: 質問をするとき

質問をしたい際には、相手の都合を考慮して「差し支えなければ」や「もしご迷惑でなければ」といったクッション言葉を使用します。相手に質問をする場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 質問をするとき クッション言葉一覧 〉

□ お尋ねしても よろしいでしょうか
□ お伺いしたいことがあるのですが
□ 立ち入ったことをお尋ねしますが
□ 立ち入ったことを伺いますが
□ お伺いしたいことがあるのですが
□ 差し支えなければ
□ 恐れ入りますが
□ もし よろしければ
□ もし ご迷惑でなければ
□ お時間が許せば
□ 失礼ですが

 

質問したいことを伝える前にクッション言葉を使うことで、相手を気遣いつつ質問に答えるかどうかの選択を相手に委ねられます。 たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: 質問をするとき クッション言葉 〉
– 今後の予定についてお尋ねしてもよろしいでしょうか。
– 恐れ入りますが、お名前をお伺いできますでしょうか。
– もしよろしければ、◯月◯日にお伺いさせていただけないでしょうか。

 

● 2-3: 改善・修正をお願いしたいとき

改善・修正をお願いしたい際は、原因を相手だけではなく、こちらにも非がある可能性を踏まえ「説明不足だったかもしれませんが」や「こちらの都合ばかりで恐れ入りますが」といったクッション言葉を使用します。相手に改善・修正をお願いしたい場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 改善・修正をお願いしたいとき クッション言葉一覧 〉

□ 説明が十分ではなかったかもしれませんが
□ 言葉が足りなかったかもしれませんが
□ 説明が足りず 失礼いたしました
□ 言葉足らずで 失礼いたしました
□ 私どもの説明不足だったかもしれませんが
□ 細かいことをいってしまい 恐縮ですが
□ 〇〇様の立場に立っておらず 恐縮ですが
□ こちらの都合ばかりで恐れ入りますが

 

気遣いを口にしたり、こちらにも非があった可能性を認めてから本題を伝えます。
たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: 改善・修正をお願いしたいとき クッション言葉 〉
– 私共の説明不足で申し訳ございませんが、○○についての修正を、〇日〇時までにお願いできますでしょうか。
– 言葉足らずで失礼いたしました。○○へ変更をお願いできますでしょうか。
– 細かいことをいってしまい恐縮ですが、ご対応いただければ幸いです。

 

● 2-4: 断る・要望に応えられないとき

断りの言葉をそのままいうと相手に拒絶と受け取られかねません。「心苦しいのですが」「残念ながら」など、申し訳ない気持ちと理由を合わせて、こちらも断りたくないという気持ちををクッション言葉で伝えましょう。断る・要望に応えられない場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 断る・要望に応えられないとき クッション言葉一覧 〉

□ あいにくですが / 心苦しいのですが / 残念ですが / 残念ながら
□ 申し訳ございませんが / 誠に 申し上げにくいのですが
□ 大変ありがたいお話ですが / お気持ちはありがたいですが
□ せっかくのお申し出をいただき、大変ありがたいのですが
□ 身に余るお話ではありますが / 身に余るお話、光栄なのですが
□ お役に立ちたいのですが
□ せっかくですが / せっかくのご厚意ですが
□ せっかくお声がけいただいたのですが
□ ぜひ ご期待にお応えしたかったのですが
□ ご期待に沿えず申し訳ありませんが
□ ご意向に沿えず申し訳ありませんが
□ 私どもの力不足で、大変恐縮なのですが
□ 勝手を申して、大変恐縮なのですが

 

クッション言葉を使って心苦しい気持ちや申し訳ない気持ちを伝えながら断ることが重要です。
たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: 断る・要望に応えられないとき クッション言葉 〉
– あいにくですが、〇日は予定が入っており参加することができません。
– お気持ちはありがたいのですが、諸事情により、今回はご遠慮させていただきたく存じます。
– ご期待に沿えず申し訳ありませんが、〇〇〇の面で折り合いがつかず今回は見送らせていただきたく思います。

 

● 2-5: 反論をするとき

反論をする際は「大変申し上げにくいのですが」や「確かにおっしゃるとおりですが」などのクッション言葉を使うことで、自分の立場をわきまえて相手の意見に対して理解を示していることを伝えると、相手が意見をより受け入れやすくなるでしょう。反論をする場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 反論をするとき クッション言葉一覧 〉

□ 大変申し上げにくいのですが
□ 確かにおっしゃるとおりですが
□ おっしゃることは重々承知しておりますが
□ お言葉を返すようで恐縮ですが
□ 失礼を承知で申し上げますが
□ 僭越ながら / 出過ぎたことを申しますが
□ 差し出がましいようですが
□ 私の考えすぎかもしれませんが
□ 見解が分かれる点かと存じますが
□ 余計なこととは存じますが

 

反論の言葉は、相手に失礼がないよう、やわらかく穏やかに伝えましょう。
たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: 反論をするとき クッション言葉 〉
– 大変申し上げにくいのですが、その件は〇日にメールにて返答済みです。
– 僭越ながら、私どもの意見をお伝えさせていただきます。
– 私の考えすぎかもしれませんが、A案よりもB案のほうがが効果的だと思います。

 

● 2-6: サポートを申し出るとき

サポートを申し出る際は「よろしければ」「差し支えなければ」などのクッション言葉を使うことで、必要がない場合は断っても問題ないというニュアンスを伝えて、サポートの申し出を押しつけないようにしましょう。サポートを申し出る場面で使えるクッション言葉の例は、以下のとおりです。

〈 サポートを申し出るとき クッション言葉一覧 〉

□ もしよろしければ
□ 差し支えなければ
□ ご迷惑でなければ
□ 私にできることがあれば
□ お力になれることがあれば

 

相手にとって迷惑や負担にならないか考慮し、一歩引いたところから控えめに提案を申し出るイメージで伝えましょう。たとえば、以下のように使ってみましょう。

〈 例文: サポートを申し出るとき クッション言葉 〉
– もしよろしければ、手伝いいたしましょうか。
– 差し支えなければ、私が資料をお届けいたしましょうか。
– 私にできることがあれば、いつでもご連絡ください。

3: クッション言葉の注意点

相手に伝わる言葉の印象を和らげる効果があるクッション言葉の使用には、注意点があります。

クッション言葉は便利ですが多用してしまうと、かえって空々しく聞こえたり、まわりくどい人だと思われたり、意図が伝わりにくいなどで、不快感を与えてしまう可能性があります。クッション言葉は多く使い過ぎないよう注意しましょう。

また、必ず回答が必要な質問をするときに「よろしければ」「可能でしたら」「差し支えなければ」などのクッション言葉を使うと、回答を断られる恐れがあります。相手に声をかけるタイミングを見極めて「恐れ入りますが」や「恐縮ですが」などのクッション言葉を使用しましょう。

 

ビジネスシーンにおいて、さまざまな人とのコミュニケーションで役立つクッション言葉ついて解説しました。相手の状態や気持ちを考えつつ、こちらの気持ちや意見をより伝えやすくするクッション言葉は、使えるか否かによって、相手の心証に大きく影響します。相手との関係性がより円滑に良好に続いていくよう、状況に応じて適切にクッション言葉を活用できるようにしましょう。