Officeファイルの共同編集ができないのは、どうして? Part 4

共同編集(リアルタイム共同編集)は、Microsoft365のWord、Excel、PowerPointで利用できる非常に便利な機能ですが、ネットワーク環境、ファイルの状態、ユーザーの操作など、様々な要因で不具合が発生することがあります。
今回は、トラブル事例として、ファイルを開こうとすると、「ファイルがロックされています」と表示され、共同編集が開始できない主な原因と対応方法について説明します。

ファイルを開こうとすると、「ファイルがロックされています」や「他のユーザーによって編集されています」と表示され、共同編集が開始できない。 そのようなトラブル時の、対応方法を説明します。

 

主な原因

 

対応方法

1: 全員がファイルを閉じているか確認
ファイルを開こうとしている全員が、一度完全にファイルを閉じているか確認します。特に、PCをシャットダウンせずにアプリケーションだけを閉じた場合、クラウド上でロックが残ることがあります。

2: OneDrive/SharePointの同期状態の確認
クラウドストレージの同期が正常に機能しているか確認します。OneDriveのアイコンが「同期中」になっていないか、エラーが出ていないか確認します。

3: ブラウザ版とデスクトップアプリの切り替え
全員が同じ環境(デスクトップアプリまたはブラウザ版)でファイルを開いているか確認します。通常はどちらでも共同編集可能ですが、稀に切り替えることで解決する場合があります。特に、ブラウザ版で開きたいのにデスクトップアプリで開いてしまう設定になっている場合は注意が必要です。

4: PCの再起動
PCを再起動することで、ファイルロックが解除されることがあります。

5: Officeキャッシュのクリア
上記で解決しない場合、Office Upload Center(またはMicrosoft Officeドキュメントキャッシュ)のキャッシュをクリアすることで、ロックが解除されることがあります。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Microsoft\Office\16.0\OfficeFileCache
(パスはバージョンにより異なる)
の内容を削除します。(注意:これを行う前に、開いているOfficeファイルを全て保存し、Officeアプリを終了してください。誤った操作はデータ損失につながる可能性があります。)

6: 一時ファイルの削除
隠しファイルを含め、ファイルと同じディレクトリに存在する一時ファイル(例 ~$ファイル名.docx)が残っている場合、これを削除することでロックが解除されることがあります。


8月から月1回づつ「Office ファイルの共同編集ができない」トラブルを紹介しました。
安定したインターネット環境が共同編集の成功の鍵です。
最新のOfficeとWindowsを常に最新のバージョンにアップデートしておくことで、バグ修正や機能改善の恩恵を受けられます。
ファイル共有の適切な設定としてOneDriveやSharePointでファイルを共有する際に、適切な権限(編集可など)が設定されていることを確認します。
共同編集者間で積極的にコミュニケーションを取り、誰がどの部分を編集しているか、いつ編集を終えるかなどを共有することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
定期的な保存は重要です。共同編集時も、手動での保存(Ctrl+SまたはCmd+S)を習慣づけることで、予期せぬトラブルによるデータ損失を防げます。自動保存機能がある場合でも、念のため手動保存を併用すると安心です。

 

これらの対応方法を知ることで、Officeファイルの共同編集における不具合へ対応ができ、よりスムーズな作業を実現できるます。
また、Part1・Part2・Part3のブログに掲載した内容でなく多くのトラブル事例もあります。
解決についてフォローしてほしいというご要望や解決方法について知りたいことがあればお気軽に福島リコピーへご相談ください。